広島県南部は、気候的には照葉樹林(しょうようじゅりん:常緑広葉樹林)帯に属し、自然の状態であれば、山にはシイやカシなどの林が茂っているはずです。しかし、瀬戸町には大昔から人が住みつき、生活のためにマツやスギなどを植え、それを育てるために下刈りをしていました。また、雑木も定期的に切って薪や炭として利用してきました。そのため、そのような照葉樹林にはいたらず、いわゆる里山になっていました。 ところが、松食い虫の影響でマツが枯れ、生活様式の変化によって薪なども利用されなくなって、山が放置されるようになり、自然の遷移(移り変わり)が起こって来ています。すなわち、マツに替わって陽生(日なたを好む)の落葉樹(アベマキやコナラ、ヤマザクラなど)が大きくなり、その下から陰性(日陰を好む)の常緑樹(アラカシやナナミノキ)などが育って来ています。このままであと百年もたてば、おそらくシイやカシなどの陰樹(陰生の樹木)が優占する林となり,やがては極相(遷移の最終相:それ以上変化しない相)に達して,本来あるべき照葉樹林に戻るのではないかと思います。 現在のような遷移相(移り変わりの途中)ではさまざまな樹木が生えているはずなのですが、私の知識が足りず、多くの種が認識できずにあると思われます。これから気長に調べて行きたいと思いますので、ぜひご協力をお願いします。なお、下のリストの中には人が園芸のために植えた樹木は、今のところあまり含めていませんが、街路樹や庭木など人が植えたものも、わかればこれから徐々にリストに加えていきたいと思っています。解説のページも少しずつ作るつもりですが、しばらくお待ちください。 ご意見・情報はこちらへメールでikimonozuki@hi2.enjoy.ne.jp |
※写真をクリックすると解説のページへ移動します。