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マダラヤドリバエ?  

ヤドリバエ科
体長9〜12mm。黒色で全体に長毛が生えています。小楯板は褐色。腹部背面の側部は白くなっています。
残念ながら,マダラヤドリバエは「2014年版広島県昆虫誌」に掲載されていないので,別種の可能性が高いです。マダラヤドリバエだとすると広島県初記録の可能性があります。
「マダラ」は,アサギマダラというチョウの幼虫に寄生するところからつけられたのではないかと思われます。アサギマダラはガガイモ科のキジョランを食草としています。その葉の上に本種が微小な卵を産み付けておくと,アサギマダラの幼虫が葉ごと一緒に飲み込み,それがアサギマダラの幼虫の体内で孵化してそのまま育ち,やがて食い破って外へ出て来るのです。
瀬戸町では,アサギマダラは秋の渡りの途中で少数確認できますが,キジョランも生えていないので,町内での発生は考えられません。したがって本種がマダラヤドリバエだとすると他のチョウへ寄生していると思われ,実際にそのような記録もあります。

写真はいずれも2020/04/02彦山