一年生の水生植物です。
栄養葉(上・中)は長さ10〜15cmで三角状から長楕円形。2〜3回羽状に深裂します。
胞子葉(下)は栄養葉より細くて長く,長さ50cm,幅30cmに達することもあります。3〜4回深裂し,裂片は栄養葉より細く,線形になります。

新潟県・関東以西の本州,四国,九州,沖縄の水田や沼地に生えます。以前はすべてミズワラビと呼ばれていましたが,近年奄美大島以北のものはヒメミズワラビとして分けられました。

広島県では絶滅危惧U類(レッドデータ2003)に指定されていましたが,2022年のレッドデータブックでは絶滅危惧種に格下げされました。県内各地で新しい産地が見つかったようで,絶滅の危機が遠ざかったという判断のようです。しかし,瀬戸町では,農家の高齢化に伴う水田の耕作放棄,その後の宅地化に伴い,生息域は狭まって来ています。2024年現在,山北および志田原の水田各1枚でしか確認できません。風前の灯です。

写真は
上・中2024/08/13,
下2010/10/23
いずれも山北
 
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ヒメミズワラビ       

イノモトソウ科