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 瀬戸町の菌類へ

ツクツクボウシタケ    

バッカクキン科

冬虫夏草という,虫に寄生する菌類の仲間がいますが,今回初めて掘り起こすことに成功しました。

上段の写真が地上部です。落ち葉の間から3cm程度の白い菌体が伸びて入ました。もしや冬虫夏草では?と思い慎重に掘り出してみると,案の定,菌糸にからめとられた虫が出てきました(中段)。この仲間は,虫から栄養をとっているんですね。

そのままではセミの幼虫なのか,ガの蛹なのかわからなかったので,アルコールに浸したのち,ゆっくりと菌糸をはずしていくとセミの幼虫であることが判りました(下段)。
幼虫は,その大きさと形からツクツクボウシだろうと推察しました。

本種は冬虫夏草の中で最も普通の種のようです。セミのなかでもツクツクボウシにだけとりつくようで,宮城県〜沖縄県まで分布しています。

漢方薬として利用されるそうです。

写真は
上・中2022/10/08枠田
下2022/10/10自宅にて