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ケヤキフシアブラムシ    

アブラムシ科
体長約5mm。全身に白い毛(実はワックスだそうです)が生えたアブラムシ。雪虫とも呼ばれます。

北海道では,「雪虫が飛ぶと近いうちに初雪が降る」というらしいですが2019年10月にその雪虫の大発生があったそうです。通常北海道の雪虫といえば,本種ではなくて,トドノネオオワタムシというトドマツに寄生する種なのだそうですが,この年大発生した雪虫は本種だったようです。近年北海道では植栽されたケヤキの木が増えていることが一因と考えられているようです。

広島県にはトドマツはありませんが,ケヤキなら広島県には普通ですので,ケヤキフシアブラムシだろうと判断しました。瀬戸町にも自生はしていませんが植えてあるのは見たことがあります。

本種の幼虫は春,ケヤキの葉に虫コブを作って潜み,夏になると羽が生えた成虫が出現するそうです。そしてその虫は笹に移り,笹から汁を吸って無性的に増えます。北海道では10月になるとそれらが一斉に飛び立ち雪のように見えるので,「雪虫」と呼ぶようです。広島県では温度が下がるのが遅いですから12月に出現したのでしょう。さて,近いうちに初雪が降るでしょうか?


写真はいずれも2019/12/10高浦