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オオマリコケムシ                      
オオマリコケムシ科

北米東部原産の淡水生コケムシ。一個体(個虫)は体長1.5mmほどで,下の写真のような馬蹄形をした触手をもっており,これが寒天質の中に多数集まって群体を作っています。

この群体は大きいものでは直径が数mにまでなる場合があるそうです。今回見つけたものは,木の枝を中心として直径約20cmほどの球形のもの(上)とこれが枝に沿って伸びた径20cm,長さ1mほどのジェット風船状のもの(中)でした。

上から見て亀甲状の模様に見えたものは群体の一塊でした。

個虫は馬蹄形の触手を動かして,数虫の微生物や微細有機物を取りこんで餌にします。低温や乾燥には休芽を作って対応します。そのため,冬にはこの群体は消えますが,翌年生き残った休芽が発芽し,分裂して数を増やして再び群体となって姿を現します。

日本では1972年に河口湖で初めて確認されましたが,現在では日本各地で見られるようになっているそうです。

写真は2023/10/01枠田